海王星は発見されてまだ1年?|1周165年の星の不思議

海王星は発見されてまだ1年アイキャッチ

海王星は、太陽のまわりを1周するのに、約165年かかります。発見されたのは1846年なので、海王星が最初の1周を終えたのは、2011年のことです。この記事では、海王星の「1年」の長さ、どうしてそんなに長いのか、海王星の暦で数えると、いまがどんな時期なのかを、やさしく紹介します。

目次

海王星は、1846年に見つかった

海王星は、1846年に見つかった

海王星が発見されたのは、1846年9月23日。国立天文台の「惑星・準惑星一覧」でも、この日付が示されています。肉眼では見えない遠くの惑星で、太陽系の惑星の中では、いちばん外側を回っています。

海王星の1年は、地球の約165年

海王星の1年は、地球の約165年

公転とは、惑星が太陽のまわりを1周すること。地球は1年で1周しますが、海王星は、約165年かかります(JAXA宇宙科学研究所)。つまり、「海王星の1年」は、地球の165年にあたります。

NASAの解説によると、海王星は、1846年の発見から数えて、2011年に最初の1周を終えました。発見から約165年で、やっと「1年」が過ぎたことになります。海王星の暦で考えると、発見されてから、まだ1年ほどしか経っていない、というわけです。

海王星の発見(1846年)、1周目の終わり(2011年)、いま(2026年)、2周目の終わり(2176年ごろ)を並べた時間軸の図
海王星が太陽を1周する約165年を、発見の年から並べたイメージ(模式図。年代はおよその値)

2026年のいまは、発見から約180年。海王星の暦では、2周目に入ったばかり、といえます。次に海王星が2周目を終えるのは、2176年ごろです。

発見から約180年は、海王星の1年(約165年)の、およそ1.1倍です。海王星の1年を地球の1年にたとえると、発見されてからいままでが「1年と1か月ほど」という計算になります。これは私たちが目安として計算した値。海王星の暦では、発見されてから、まだ生まれたての赤ちゃんのような時期だといえるかもしれません。

なぜ、そんなに1年は長いの?

なぜ、そんなに1年は長いの?

理由はシンプル。海王星が太陽からとても遠いところを回っているから。JAXA宇宙科学研究所によると、太陽からの距離は、地球と太陽の距離の約30倍です。遠いほど、1周する道のりが長くなります。

さらに、遠いほど、天体はゆっくり動きます。国立天文台の暦のページでは、ケプラーの第3法則(惑星の公転周期の2乗は、軌道長半径の3乗に比例する)が紹介されています。この法則で計算すると、距離が約30倍の海王星は、約30の1.5乗、つまり約165年になります。遠くて、道のりが長く、しかも進むのがゆっくりなので、1周に165年かかるのです。

太陽を中心に、地球の小さな軌道と、その約30倍の半径をもつ海王星の大きな軌道を並べた図
地球と海王星の軌道の大きさの比べ(模式図。海王星は太陽から地球の約30倍の距離を回っています)

海王星は、どんな惑星?

海王星は、どんな惑星?

JAXA宇宙科学研究所によると、海王星の直径は約49,528kmで、地球の約3.9倍です。質量は地球の約17倍あります。

NASAの解説によると、海王星の1日(自転の周期)は約16時間です。地球の1日より短く、1年の長さとは対照的です。また、海王星の風は、時速2,000kmをこえることがあるとされています。

海王星と地球の大きさを同じ縮尺で並べ、直径・質量・1日・1年を比べた図
地球と比べた海王星(直径・質量はJAXA宇宙科学研究所、1日はNASAの数字にもとづく模式図)

ほかにもある、海王星のふしぎ

ほかにもある、海王星のふしぎ
NASAのボイジャー2号がとらえた「大暗斑(GDS)」周辺の雲の変化/画像提供:NASA

海王星の1年は約165年で、1日は約16時間です。地球の日数に直すと、1年は約6万日。これを海王星の1日(約16時間)で数えなおすと、1年は約9万回の「1日」になります。これは、私たちが目安として計算した値。さらに、NASAによると、海王星では1つの季節が40年以上つづきます。1年が約165年なので、4つの季節に分けると、1つあたり約40年になるためです。人間でいえば、春がはじまってから終わるまでに、人生の半分ほどが過ぎてしまう長さです。

海王星は、見つかり方もふしぎです。海王星は望遠鏡で偶然見つかったのではなく、数学的な予測で位置を割り出して見つかった、最初の惑星とされています。予測をもとにドイツの天文学者ガレが観測をはじめた、その最初の夜に見つけたと紹介されています。

探査機が訪れたのは、1度だけ

探査機が訪れたのは、1度だけ
画像提供:NASA

これまでに海王星へ近づいた探査機は、アメリカのボイジャー2号だけです。1989年8月に海王星のそばを通りました(NASA、JAXA宇宙科学研究所)。それから30年以上がたった今も、海王星の近くで観測した探査機は、ほかにありません。

よくある質問

Q. 海王星の1年は、地球の何年ですか?

約165年です。太陽のまわりを1周する時間が、海王星の1年になります。

Q. 海王星は、いつ発見されましたか?

1846年9月23日です。国立天文台の「惑星・準惑星一覧」で確認できます。

Q. 発見から、海王星は何周しましたか?

NASAによると、2011年に、発見から最初の1周を終えました。2026年のいまは、2周目の途中です。

Q. 海王星の1日は、何時間ですか?

NASAによると、海王星の1日(自転の周期)は約16時間です。

Q. 海王星の大きさは、どのくらいですか?

JAXA宇宙科学研究所によると、直径は約49,528kmで、地球の約3.9倍です。

Q. 海王星には、探査機が行きましたか?

アメリカの探査機ボイジャー2号が、1989年8月に海王星に接近しました(NASA、JAXA宇宙科学研究所)。

Q. 海王星の季節は、どのくらいつづきますか?

NASAによると、1つの季節は40年以上つづきます。

まとめ:海王星は、発見から1周したばかりの、1年が165年の星

まとめ:海王星は、発見から1周したばかりの、1年が165年の星

海王星は、太陽からの距離が地球の約30倍も遠いため、1周に約165年かかります。1846年に発見されてから、最初の1周を終えたのは2011年。海王星の暦では、まだ「1年と少し」しか経っていません。次に夜空を見上げるときは、人間の一生より長い、海王星の1年を、少し想像してみてください。

参考:国立天文台「惑星・準惑星一覧」/国立天文台暦計算室「ケプラーの法則」/JAXA宇宙科学研究所「天王星と海王星」/NASA「Neptune: Facts」

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この記事を書いた人

はじめまして、星空ログ編集部です。「星空をもっと身近に」を合言葉に、初心者向けの望遠鏡選びといった実用的な情報から、知って得する天体雑学まで、宇宙にまつわるさまざまなコンテンツをお届けしています。日々刻々と変わる夜空の魅力を、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。

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