天体観測や宇宙にまつわる専門用語を、初心者にもわかりやすい言葉でひとつずつ丁寧に解説する用語辞典です。記事の中に出てきた用語はこちらページの該当箇所にリンクしているので、読みながら気になる言葉をすぐに調べられます。
天体・宇宙基礎知識
61語惑星や恒星、月の満ち欠けなど、天体・宇宙のもっとも基本となる用語です。
- 恒星個別記事
自ら光や熱を放って輝く天体です。中心部の核融合反応(水素がヘリウムに変わる反応)によって、何十億年も輝き続けます。太陽もその一つです。
→ くわしく読む- 惑星個別記事
恒星のまわりを公転する、ある程度の大きさを持った天体です。太陽系には水星から海王星まで8つの惑星があり、地球型惑星と木星型惑星に分かれます。
→ くわしく読む- 衛星個別記事
惑星や準惑星のまわりを公転する天体です。地球の衛星は月ひとつだけですが、木星には100個以上、土星には270個を超える衛星が見つかっています。
→ くわしく読む- 彗星個別記事
氷やちり、有機物でできた天体で、太陽に近づくとガスやちりの尾を伸ばします。「ほうき星」とも呼ばれ、ハレー彗星のように周期的に戻ってくるものもあります。
→ くわしく読む- 小惑星個別記事
主に火星と木星の軌道の間(小惑星帯)を公転する、惑星より小さな岩石質の天体です。はやぶさ2はこの小惑星からサンプルを持ち帰りました。
→ くわしく読む- 星団(散開星団・球状星団)

すばる(プレアデス星団) 画像提供:NASA 多数の恒星が重力で集まった天体で、大きく「散開星団」と「球状星団」の2種類に分かれます。散開星団は数十〜数百個の若い星が比較的まばらに集まったもので、望遠鏡なら一つひとつの星を数えられるほどです。代表例が肉眼でも見つけやすいすばる(プレアデス星団)です。一方の球状星団は数十万〜数百万個もの古い星がボール状にぎっしり詰まった天体で、中心部は大口径の望遠鏡でも星を見分けられないほど密集しています。同じ星団の星たちはもともと同じガス雲から一緒に誕生した仲間ですが、散開星団は星同士を結びつける重力が弱いため、長い年月のうちに少しずつメンバーが離れていき、やがて銀河の中に紛れて見分けがつかなくなります。
- 星雲個別記事

星雲 画像提供:NASA 宇宙に漂うガスやちりが集まった天体です。新しい星が生まれる場所になったり、星が一生を終えるときの姿だったりと、できかたで種類が分かれます。
→ くわしく読む- 銀河個別記事

アンドロメダ銀河 画像提供:NASA 恒星やガス、ちりが重力で集まった巨大な天体の集団です。太陽系は「天の川銀河」という渦巻銀河の中にあり、隣にはアンドロメダ銀河があります。
→ くわしく読む- 水星個別記事

水星 画像提供:NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Carnegie Institution of Washington 太陽に最も近く、太陽系最小の惑星です。大気がほとんどなく、昼は400℃超、夜は氷点下180℃近くまで気温差が激しい天体です。
→ くわしく読む- 金星個別記事

金星 画像提供:NASA 地球からは「明けの明星」「宵の明星」として輝く、太陽から2番目の惑星です。分厚い大気の温室効果で表面温度は460℃前後にもなります。
→ くわしく読む- 地球個別記事
太陽から3番目の惑星で、私たちが暮らす天体です。液体の水が存在できる「ハビタブルゾーン」に位置し、太陽系で唯一生命が確認されています。
→ くわしく読む- 火星個別記事
表面が酸化鉄を多く含み赤く見える、太陽から4番目の惑星です。「赤い惑星」とも呼ばれ、2年に一度の大接近時には肉眼でも明るく見えます。
→ くわしく読む- 木星個別記事

木星 画像提供:NASA 太陽系最大の惑星です。巨大な渦「大赤斑」や100個以上の衛星を持ち、双眼鏡でも4大衛星(ガリレオ衛星)が見えることがあります。
→ くわしく読む- 土星個別記事

土星 画像提供:NASA 氷やちりでできた美しい環(リング)を持つ、太陽系で2番目に大きい惑星です。小型の望遠鏡でも環が見え、観望人気の高い天体です。
→ くわしく読む- 天王星個別記事

天王星 画像提供:NASA 自転軸が横倒しに近いほど傾いた、太陽から7番目の惑星です。メタンを含む大気のため青緑色に見え、望遠鏡で見つかった最初の惑星でもあります。
→ くわしく読む- 海王星個別記事

海王星 画像提供:NASA 太陽系で最も外側を公転する惑星です。太陽系最速クラスの風が吹き荒れ、天王星の軌道のずれから理論的に発見されたことでも知られています。
→ くわしく読む- 皆既月食個別記事
月が地球の影にすっぽり入り、月全体が暗くなる現象です。赤銅色に見えることから「ブラッドムーン」とも呼ばれ、肉眼でそのまま楽しめます。
→ くわしく読む- 皆既日食個別記事

皆既日食 画像提供:NASA 月が太陽をすっぽりと隠す現象です。太陽が完全に隠れる数分間だけ、昼でも空が暗くなり、太陽のコロナが観察できる一大天文イベントです。
→ くわしく読む- 流星群個別記事
彗星や小惑星が撒き散らしたちりに地球が突入し、多数の流れ星が見られる現象です。ペルセウス座流星群など「三大流星群」が観察しやすい人気です。
→ くわしく読む- 流星
宇宙のちりや小さな岩石が地球の大気圏に飛び込み、大気との摩擦や圧縮で発光する現象です。「流れ星」とも呼ばれ、瞬間的な光の筋として観測されます。ほとんどの流星のもとになる粒子は数mm〜数cm程度と小さく、地上に落下する前に燃え尽きてしまいます。特定の彗星などに由来する粒子が多い時期にまとまって出現するのが流星群です。

画像提供:NASA - スーパームーン個別記事
満月または新月が、月の軌道上で地球に最も近づくタイミングと重なる現象です。通常の満月より大きく明るく見え、毎年話題になります。
→ くわしく読む- 光年個別記事
光が1年かけて進む距離をあらわす、天文学ならではの長さの単位です。1光年は約9兆4,600億kmという途方もない距離になります。
→ くわしく読む- 天の川個別記事
夜空に帯状に見える、無数の星の集まりです。私たちがいる天の川銀河を内側から見た姿で、街灯りの少ない場所ほどはっきり見えます。
→ くわしく読む- 夏至
1年のうちで昼の時間が最も長くなる日です。北半球では太陽の南中高度(真南に来たときの高さ)が最も高くなり、日本では6月21日頃にあたります。地球の自転軸が公転面に対して約23.4度傾いていることが、夏至や冬至が生じる理由です。
- 冬至
1年のうちで昼の時間が最も短くなる日です。北半球では太陽の南中高度(真南に来たときの高さ)が最も低くなり、日本では12月21日か22日頃にあたります。この日を境に日照時間が少しずつ延びていくため、古くから「一陽来復」として運気の上昇を願う風習とも結びついてきました。
- 新月個別記事
月と太陽が同じ方向にあり、地球から月がほとんど見えなくなる状態です。月明かりがないため、暗い天体の観察に絶好のタイミングです。
→ くわしく読む- 満月個別記事
月全体が太陽の光を反射してまん丸に輝く状態です。旧暦8月15日の「中秋の名月」など、古くから観月の対象とされてきました。
→ くわしく読む- 月齢
新月を0として数える、月の満ち欠けの進み具合をあらわす数値です。月齢が約7〜8で上弦、約15で満月、約22〜23で下弦に近づき、約29.5で再び新月に戻ります。カレンダーや月齢カレンダーアプリなどでその日の月の見え方を事前に確認できます。
- 公転
天体が別の天体のまわりを、一定の軌道に沿って周回する動きです。地球は太陽のまわりを約365.25日かけて1周(公転)しており、このわずかな端数のずれを調整するために4年に一度うるう年が設けられています。惑星は太陽に近いほど公転周期が短く、水星は約88日で1周する一方、海王星は約165年もかかります。
- 自転
天体が自らの軸を中心に回転する動きです。地球は約24時間で1回転(自転)しており、これが昼と夜の入れ替わりを生んでいます。木星は自転が非常に速く約10時間で1回転する一方、金星は自転が遅く、金星の1日(自転周期)が金星の1年(公転周期)よりも長いという珍しい惑星です。
- 準惑星
惑星に近い大きさを持ちながら、公転軌道上に他の天体が残っているなど惑星の定義(IAUの3条件)を満たさない天体です。冥王星が代表的な準惑星で、他にケレス、エリス、マケマケ、ハウメアの計5天体が正式に認定されています。惑星と小惑星・太陽系外縁天体の中間的な存在といえます。

画像提供:NASA/Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory/Southwest Research Institute - 系外惑星
太陽系の外にある恒星のまわりを公転(一定の軌道を回ること)する惑星です。1995年に初めて確認されて以来、これまでに5,000個以上が発見されており、地球のように岩石質でハビタブルゾーン(水が液体で存在できる領域)にある系外惑星も見つかりつつあります。恒星の前を横切るときのわずかな減光や、恒星のふらつきを検出する方法などで間接的に発見されるものがほとんどです。

画像提供:NASA/JPL, Courtesy of Project 1640 - 部分月食
月の一部だけが地球の影に入り、欠けて見える現象です。皆既月食のように月全体が暗くならず、影がかかった部分だけが暗く見えます。月が地球の影の中心を通らないときに起こり、皆既月食よりも発生頻度は高めです。

画像提供:NASA/GSFC - 部分日食
太陽の一部だけが月に隠される現象です。太陽が完全には隠れず、欠けた形に見えるのが特徴です。皆既日食が見られる地域の周辺では、同じタイミングで部分日食として観察できることが多く、観測には必ず専用の日食グラスが必要です。

画像提供:NASA/Michoud Assembly Facility - 金環日食
月が太陽より小さく見える位置(地球からやや遠い位置)にあるため太陽を隠しきれず、太陽がリング状(金の環)に輝いて見える日食です。月の見かけの大きさは軌道上の位置によって変化するため、皆既日食になるか金環日食になるかは、そのときの月と地球の距離によって決まります。

画像提供:NASA/GSFC/LaRC/JPL, MISR Team - 火球
通常の流れ星よりもひときわ明るく輝く流星です。金星ほど、あるいはそれ以上の明るさになることもあり、まれに燃え尽きずに隕石として地上に落下することもあります。突発的に発生するため予測は難しいですが、流星群の活動が活発な時期には出現数も増える傾向があります。

画像提供:NASA/GSFC/LaRC/JPL-Caltech, MISR Team - 黒点
太陽表面に見られる、周囲より温度が低い(といっても4,000℃程度)ために黒く見える部分です。強い磁場の影響で発生し、数が多い時期は太陽活動が活発になっていると考えられています。太陽活動には約11年周期があり、黒点の増減はその指標として観測され続けています。

画像提供:NASA/GSFC/Solar Dynamics Observatory - 太陽フレア
太陽表面で起こる爆発現象です。数分から数時間で太陽の広い範囲にわたるエネルギーを一気に放出し、大規模なフレアが起こると、地球の通信・電力設備や人工衛星に影響を与えることがあります(デリンジャー現象など)。強いフレアの後には、地球でオーロラが通常より低緯度でも観測されることがあります。

画像提供:NASA/GSFC/Solar Dynamics Observatory - 太陽風
太陽から絶えず放出されている、電気を帯びた粒子(プラズマ)の流れです。秒速300〜800kmという猛スピードで太陽系内を吹き抜けており、地球の磁場とぶつかることでオーロラが発生する原因にもなります。彗星の尾が常に太陽と反対方向にできる原因のひとつでもあります。
- オーロラ
太陽風(太陽から放出される電気を帯びた粒子の流れ)が地球の大気とぶつかって発光する現象です。北極や南極に近い高緯度地域でよく見られ、酸素原子は緑や赤、窒素分子は青や紫といったように、ぶつかる大気の成分や高度によって色が変わります。太陽活動が活発な時期には、通常より低緯度でも観測されることがあります。

画像提供:NASA - 超新星(超新星爆発)
質量の大きな恒星が一生の最後に起こす大爆発です。一時的に銀河全体に匹敵するほどの明るさで輝くことがあり、肉眼で昼間でも見えたという歴史的な記録も残っています(1054年のかに星雲の超新星など)。爆発後には中性子星やブラックホールが残されることもあり、爆発でまき散らされた物質は新しい星や惑星の材料になります。

画像提供:NASA/ESA/Allison Loll, Jeff Hester (Arizona State University) - 隕石
宇宙から地球に落下してきた岩石や金属の塊です。小惑星のかけらなどが大気圏を通過しきって、地表に到達したものを指します(大気中で燃え尽きるものは流星と呼ばれます)。成分によって石質・鉄質・石鉄質に分類され、太陽系が生まれた約46億年前の情報を今に伝える貴重な研究材料にもなっています。

画像提供:NASA/ARC - 天の川銀河
太陽系が属している銀河の名前です。数千億個もの恒星を含む渦巻き状の銀河で、直径は約10万光年、太陽系はその中心から約2万6,000光年離れた位置にあります。夜空に見える「天の川」はこの銀河を内側から見た姿で、銀河全体の外観は地球から直接見ることができません。

画像提供:NASA/JPL-Caltech/UCLA - 春分
昼と夜の長さがほぼ等しくなる日で、この日を境に昼の時間が長くなっていきます。太陽が天の赤道(地球の赤道を天球に投影した線)を南から北へ横切るタイミングにあたり、日本では3月20日か21日頃です。季節の変わり目の基準としても使われます。
- 秋分
昼と夜の長さがほぼ等しくなる日で、この日を境に夜の時間が長くなっていきます。太陽が天の赤道(地球の赤道を天球に投影した線)を北から南へ横切るタイミングにあたり、日本では9月22日か23日頃です。春分と同様、季節の変わり目の基準として使われます。
- 上弦
新月から満月に向かう途中、月が右半分だけ光って見える状態です(北半球から見た場合)。夕方に南の空高くに見え、真夜中ごろに西の空へ沈むため、夜のはじめの時間帯に観察しやすい月相です。
- 下弦
満月から新月に向かう途中、月が左半分だけ光って見える状態です(北半球から見た場合)。上弦とは光っている側が逆で、真夜中ごろに昇り、明け方に南の空に見えるため、夜更かしか早起きをしないと観察しにくい月相です。
- 明けの明星
夜明け前の東の空に見える、ひときわ明るい金星のことです。金星は地球より内側の軌道を回っているため、太陽から一定角度以上離れることがなく、真夜中に見ることはできません。日の出前のわずかな時間だけ観察できます。
- 宵の明星
日没後の西の空に見える、ひときわ明るい金星のことです。金星が太陽より東側にあるときにこの見え方になり、日没後のわずかな時間だけ観察できます。金星が太陽よりどちら側にあるかによって「明けの明星」と「宵の明星」を数か月おきに繰り返します。
- 赤緯
天体の位置をあらわす座標のひとつで、天の赤道(地球の赤道を天球に投影した線)を基準にした天体の南北方向の位置です。地図の緯度にあたり、天の北極方向がプラス90度、天の南極方向がマイナス90度で表されます。
- 赤経
天体の位置をあらわす座標のひとつで、天の赤道上を基準にした天体の東西方向の位置です。地図の経度にあたり、角度ではなく時間(0h〜24h)の単位で表されるのが特徴で、天体望遠鏡の自動導入機能などでも使われる基本的な座標です。
- 天文単位(AU)
太陽から地球までの平均距離を1とする、天文学で使われる距離の単位です。約1億5,000万kmにあたり、主に太陽系内の距離をあらわすときに使われます。たとえば土星は太陽から約9.5天文単位、海王星は約30天文単位離れています。
- パーセク
恒星までの距離をあらわす、天文学ならではの単位です。地球の公転軌道の半径(1天文単位)を基準に、年周視差が1秒角(1度の3600分の1)になる距離を1パーセクと定義しており、1パーセクは約3.26光年、キロメートルに換算すると約30兆9,000億kmにあたります。
- 見かけの等級
地球から見たときの天体の明るさをあらわす数値です。数字が小さいほど明るいと決められており、5等級違うと明るさはちょうど100倍変わります(ポグソンの式)。もっとも明るい太陽は約マイナス26.7等、肉眼で見える星はおおよそ6等級までとされています。
- 絶対等級
すべての天体を10パーセクの距離に置いたと仮定したときの、見かけの等級をあらわす数値です。距離による明るさの違いを取り除いた「本来の明るさ」を比べられるため、恒星同士の実力を比較するときに使われます。太陽の絶対等級は約4.8等で、実際の見かけの等級(約マイナス26.7等)よりずっと暗い数値になります。
- 黄道
太陽が1年かけて天球上を動いていくように見える、見かけの通り道です。地球の公転面を天球に投影した大きな円にあたり、黄道十二星座はこの通り道沿いに並ぶ星座を指します。月や惑星も黄道に近い範囲を動くため、天体観測の目印としてもよく使われます。
- 天球
地球を中心にすっぽりと覆う、大きな球体を想定した仮想の天井です。実際には奥行きの異なる天体を、あたかも同じ球面に貼りついているかのように見なすことで、星の位置や動きを説明しやすくする考え方です。赤緯・赤経など、天体の位置をあらわす座標系もこの天球を基準に定められています。
- 恒星時
恒星の動きを基準にした時刻のしくみです。1恒星日は23時間56分4秒ほどで、普段使う24時間の太陽時よりも少し短くなります。これは地球が自転する間にもわずかに公転しているため、太陽が真南に来るまでには恒星よりわずかに多く自転する必要があるからです。
- 天の北極
地球の自転軸を北へ延長した先が、天球と交わる点です。こぐま座の北極星(ポラリス)がほぼこの位置にあるため、天の北極を探すときの目印として利用されてきました。星や星座は天の北極を中心にぐるぐると回って見えるため、その方向にカメラを向けて長時間露光すると、星が同心円状の軌跡を描きます。
- 方位角
天体や地上の目標物がどの方角にあるかをあらわす角度です。真北を0度として東回り(時計回り)に測り、東が90度、南が180度、西が270度になります。もう一つの座標である高度と組み合わせることで、空の中の位置をピンポイントで示せます。
- 高度(天体の)
天体が地平線からどれだけ高い位置にあるかをあらわす角度です。地平線を0度、真上(天頂)を90度として測り、方位角と組み合わせることで天体の見える位置を示す座標になります。高度が高いほど大気の影響を受けにくく、観測に適したタイミングの目安にもなります。
太陽系の天体・衛星
9語太陽系の惑星以外の天体や衛星など、より詳しい太陽系の用語です。
- 冥王星個別記事

冥王星 画像提供:NASA かつて太陽系9番目の惑星とされ、2006年に「準惑星」に分類が変わった天体です。探査機ニューホライズンズがハート型の模様を撮影しました。
→ くわしく読む- 月(地球の衛星として)個別記事
地球のまわりを公転する、地球で唯一の衛星です。太陽の次に明るく見える天体で、地球の潮の満ち引きは主に月の引力によって起こります。
→ くわしく読む- 土星の環個別記事

土星の環 画像提供:NASA 土星を取り巻く、氷やちりの粒でできたリングです。厚さは数十m〜数kmほどしかないのに、直径は約27万kmにも及ぶ薄く広い構造です。
→ くわしく読む- 小惑星帯
火星と木星の軌道の間に広がる、多数の小惑星が分布する領域です。「メインベルト」とも呼ばれ、準惑星ケレスもこの領域に含まれます。小惑星帯全体の質量を合計しても月の質量よりずっと小さく、SF作品にあるような岩石だらけの危険地帯ではなく、実際には天体同士がまばらに分布している空間です。
- カイパーベルト
海王星より外側に広がる、氷でできた小天体が分布する領域です。冥王星もこの領域に属する天体のひとつで、太陽系の彗星の一部(短周期彗星)の故郷になっていると考えられています。1992年に最初の天体が発見されて以来、現在までに数千個のカイパーベルト天体が確認されています。
- ガニメデ
木星の衛星のひとつで、太陽系最大の衛星です。惑星である水星よりも大きいことで知られ、氷の下に地下海がある可能性も指摘されています。1610年にガリレオ・ガリレイが発見した4大衛星(ガリレオ衛星)のひとつです。

画像提供:NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS/Kalleheikki Kannisto (CC BY) - タイタン
土星最大の衛星で、衛星としては太陽系で唯一、地球の大気より濃い分厚い大気を持つことで知られています。表面にはメタンやエタンでできた湖や川があると考えられており、探査機カッシーニに搭載された着陸機ホイヘンスが2005年に着陸に成功しています。

画像提供:NASA/JPL/Space Science Institute - エウロパ
木星の衛星のひとつで、氷に覆われた表面の下に液体の水の海が存在する可能性が高いとされ、地球外生命探査の有力な候補地として注目されています。NASAが2024年に打ち上げた探査機エウロパ・クリッパーが、2030年の木星到着を目指して航行中です。

画像提供:NASA/JPL-Caltech/University of Arizona - 彗星の尾
彗星が太陽に近づいたときに、表面のガスやちりが太陽風や太陽光の圧力で吹き流されてできる尾状の輝きです。ガスでできた青白い「イオンの尾」と、ちりでできた白っぽく湾曲した「ダストの尾」の2種類があり、常に太陽と反対方向に伸びます。

画像提供:NASA/AFRC
星座・観望の定番ネタ
16語星座早見盤や双眼鏡を持って夜空を見上げるときに出会う、定番の星・星座の名前です。
- 夏の大三角個別記事
こと座のベガ・わし座のアルタイル・はくちょう座のデネブを結んでできる、夏の夜空に見える大きな三角形です。天の川を探す目印にもなります。
→ くわしく読む- 冬の大三角個別記事
おおいぬ座のシリウス・こいぬ座のプロキオン・オリオン座のベテルギウスを結んでできる、冬の夜空に見える三角形です。観望初心者にも見つけやすい目印です。
→ くわしく読む- シリウス個別記事
おおいぬ座にある、太陽の次に明るく見える恒星です。冬の夜空で最も明るく輝き、地球からの距離は約8.6光年と比較的近い星です。
→ くわしく読む- 北極星個別記事
天の北極にほぼ位置する、こぐま座のポラリスのことです。ほとんど動かずに見えるため、方角(真北)を知る目印として利用されてきました。
→ くわしく読む- 北斗七星
おおぐま座の一部を構成する、ひしゃくの形に並んだ7つの星です。ひしゃくの先端2つの星を結んで延長すると北極星に行き着くため、北極星を見つける目印としてもよく使われます。1年を通して北の空に見えるため、季節を問わず観望しやすい星の並びです。
- 南十字星
みなみじゅうじ座を構成する4つの星が十字形に並んだものです。南半球でよく見られ、南の方角を知る目印として使われます。日本国内では沖縄など南に近い一部の地域から、南の空低くにわずかに見える程度です。
- 88星座
国際天文学連合が1922年に定めた、全天を88の領域に分けた星座の総称です。星座早見盤や星図はこの88星座を基準に作られており、それぞれの境界線もきっちり定義されています。星占いで使われる12星座(黄道十二星座)は、この88星座の一部にあたります。
- ベガ(織姫星)
こと座で最も明るい恒星です。七夕伝説の「織姫星」にあたり、夏の大三角を形づくる星のひとつです。地球からの距離は約25光年で、太陽系の近くにある恒星の中では比較的明るく、将来現在のポラリスに代わって北極星の役割を担う時期がくると予測されています(歳差運動のため)。
- アルタイル(彦星)
わし座で最も明るい恒星です。七夕伝説の「彦星」にあたり、夏の大三角を形づくる星のひとつです。地球からの距離は約17光年と、夏の大三角を構成する3星の中では最も近くにあります。自転が非常に速いため、赤道方向にやや膨らんだ形をしていることがわかっています。
- デネブ
はくちょう座で最も明るい恒星です。夏の大三角を形づくる星のひとつで、地球からの距離は約1,400〜2,600光年と、ベガやアルタイルに比べてはるかに遠くにあります。それでも肉眼で明るく見えるのは、太陽の数万〜数十万倍という桁違いの明るさで輝く巨大な星だからです。
- 黄道十二星座
太陽が1年かけて通っていくように見える天球上の道(黄道)沿いに並ぶ12の星座です。おひつじ座からうお座までの12星座があり、星占いの「12星座」としても知られています。実際には黄道はへびつかい座もかすめて通っているため、天文学的には13星座とする見方もあります。
- 周極星
地平線の下に沈まず、北極星(ポラリス)を中心に一晩中夜空を回り続ける星の総称です。日本付近では、北斗七星(おおぐま座)やカシオペヤ座がほぼ周極星として一年中観察できます。
- 春の大三角個別記事
うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカ、しし座のデネボラという3つの1等星を結んでできる三角形です。オレンジ色に輝くアークトゥルスと青白いスピカの対照的な色合いが、春の夜空を彩る見どころのひとつです。
→ くわしく読む- 秋の四辺形個別記事
ペガスス座の3つの星(マルカブ・シェアト・アルゲニブ)とアンドロメダ座のアルフェラッツを結んでできる、大きな四角形です。「ペガススの四辺形」とも呼ばれ、秋の星座を探すときの基準としてよく使われます。
→ くわしく読む- 冬の大六角個別記事
おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオン、ふたご座のポルックス、ぎょしゃ座のカペラ、おうし座のアルデバラン、オリオン座のリゲルという6つの1等星を結んでできる六角形です。「冬のダイヤモンド」とも呼ばれ、シリウス・プロキオン・ベテルギウスを結ぶ「冬の大三角」とは別の目印です。
→ くわしく読む- 春の大曲線個別記事
北斗七星(おおぐま座)の柄のカーブをそのまま空へ延ばし、うしかい座のアークトゥルス、おとめ座のスピカへとたどる大きな曲線です。さらに延長するとからす座に届くため、複数の星座を一度に見つけられる便利な目印です。
→ くわしく読む
星の分類・恒星の一生
6語恒星が生まれてから終わりを迎えるまでの、星の種類と一生にまつわる用語です。
- 主系列星
恒星が一生の大半(約90%の期間)を過ごす、水素をヘリウムに変える核融合反応で安定してエネルギーを放っている段階です。太陽も誕生から約46億年が経った現在もこの段階にあり、あと50億年ほどは主系列星として輝き続けると考えられています。
- 赤色巨星
恒星が年老いて中心部の水素を使い果たし、外層が大きく膨張して表面温度が下がり赤っぽく見える段階です。太陽もいずれこの段階を迎え、膨張した外層が水星や金星の軌道、場合によっては地球の軌道近くまで達すると予測されています。
- 白色矮星
太陽程度の質量の恒星が一生を終えたあとに残る、地球ほどの大きさに凝縮された高密度で小さな天体です。核融合反応はすでに止まっていますが、内部に残った熱でゆっくりと冷えながら、数十億年という長い時間をかけて輝き続けます。
- 中性子星
太陽より重い恒星が超新星爆発を起こしたあとに残る、非常に高密度な天体です。直径はわずか20km程度に太陽と同程度の質量が凝縮されており、角砂糖1個分の重さが数億トンにもなるといわれています。高速で自転しながら電波を規則的に放つものは「パルサー」と呼ばれます。
- 連星
2つの恒星が互いの重力で結びつき、共通の重心のまわりを公転(一定の軌道を回ること)している星のペアです。夜空の恒星の半分近くは連星、あるいはそれ以上の数の星が結びついた「多重星」だと考えられており、単独で存在する太陽のような星の方がむしろ少数派とも言われます。
- 星の一生(誕生〜死)
恒星がガス雲から生まれ、主系列星として輝き、年老いて膨張し、最後は爆発や収縮によって一生を終えるまでの一連の流れです。星の質量によって最期の姿が大きく変わり、太陽程度の質量の星は白色矮星として静かに一生を終える一方、太陽の8倍以上重い星は超新星爆発を起こし、中性子星やブラックホールを残します。
宇宙のふしぎ・最先端トピック
10語ブラックホールやダークマターなど、ニュースでも話題になる最先端の宇宙研究トピックです。
- ブラックホール個別記事
重力が非常に強く、一定の境界の内側に入ると光さえも脱出できない天体です。2019年には史上初めて、その姿を捉えた画像が公開されました。
→ くわしく読む- ニュートリノ個別記事
ほとんど質量を持たず、他の物質とほぼ反応せずにすり抜けていく非常に小さな素粒子です。日本のカミオカンデでの研究がノーベル物理学賞を受賞しました。
→ くわしく読む- ダークマター個別記事
目に見えず、光とも反応しないため直接観測できない未知の物質です。宇宙の質量・エネルギーの約27%を占めると考えられています。
→ くわしく読む- 重力波個別記事
質量を持つ天体が動くことで生じる、時空のゆがみが波のように伝わる現象です。2015年に人類史上初めて直接観測され、ノーベル物理学賞が贈られました。
→ くわしく読む- ビッグバン個別記事
宇宙が非常に高温・高密度の状態から急激に膨張して始まったとする理論です。約138億年前に始まったと推定されています。
→ くわしく読む- ダークエネルギー
宇宙の膨張を加速させていると考えられている、正体不明のエネルギーです。宇宙全体の質量・エネルギーの約68%を占めるとされる一方、その正体はほとんど分かっておらず、ダークマターと並ぶ現代宇宙論最大の謎です。1998年、遠方の超新星の観測から宇宙の膨張が加速していることが発見され、その存在が提唱されました。
- 事象の地平面
ブラックホールの周囲にある、一度入ると光さえも脱出できなくなる境界線です。この内側の様子を外から直接見ることはできません。ブラックホールの質量が大きいほど事象の地平面も大きくなり、太陽と同じ質量のブラックホールなら半径約3kmになると計算されています。
- 膨張宇宙
宇宙全体が時間とともに広がり続けているという考え方です。遠い銀河ほど速い速度で私たちから遠ざかっていることが観測から分かっており、これは1929年にエドウィン・ハッブルが発見した「ハッブルの法則」として知られています。近年の観測では、この膨張速度自体が加速していることも明らかになっています。
- 赤方偏移
天体が遠ざかることで、その光の波長が本来より長く(赤い方向に)ずれて観測される現象です。救急車のサイレンが遠ざかると音が低く聞こえる「ドップラー効果」の光版にあたり、遠い銀河ほど赤方偏移が大きいことから、宇宙が膨張していることを示す重要な証拠のひとつになっています。
- カミオカンデ/スーパーカミオカンデ
岐阜県飛騨市神岡町の地下1,000mにある、ニュートリノ(他の物質とほぼ反応せずにすり抜ける素粒子)を観測する施設です。純水を満たした巨大なタンクと、周囲に並べた光センサーで、ニュートリノがまれに水と反応した際に生じるわずかな光を捉えます。この観測により小柴昌俊氏(2002年)と梶田隆章氏(2015年)がノーベル物理学賞を受賞しました。
望遠鏡・機材ガイド
30語望遠鏡選びで必ず出てくる、口径・架台・アイピースなどの機材用語です。
- 口径(有効径)個別記事
望遠鏡のレンズや鏡の直径のことです。口径が大きいほど多くの光を集められ、暗い天体まで見えるようになる、望遠鏡選びで最も重視されるスペックです。
→ くわしく読む- 焦点距離個別記事
レンズや鏡に入った光が像を結ぶまでの距離です。焦点距離が長いほど高倍率になり、短いほど低倍率で広い範囲を見渡せます。
→ くわしく読む- 屈折式(屈折望遠鏡)個別記事
レンズを使って光を集める方式の望遠鏡です。像がシャープでコントラストが高く、メンテナンスの手間が少ないため初心者にも扱いやすい方式です。
→ くわしく読む- 反射式(反射望遠鏡)個別記事
鏡を使って光を集める方式の望遠鏡です。同じ口径なら屈折式より比較的安価で、大口径のモデルを選びやすいのが特徴です。
→ くわしく読む- 色収差
レンズを通る光の色(波長)ごとに屈折率が異なるため、像の周りに色のにじみ(主に紫や青の縁取り)が生じる現象です。屈折式望遠鏡で特に注意されるポイントで、これを抑えるために複数のレンズを組み合わせるアクロマートやアポクロマートといったレンズ構成が使われます。
- 経緯台個別記事
上下・左右に望遠鏡を動かす、シンプルな構造の架台です。直感的に操作しやすく、初心者向けの望遠鏡でよく採用されます。
→ くわしく読む- 赤道儀個別記事
地球の自転軸に合わせて設置し、星の動きを追いかけられる架台です。モータードライブと組み合わせれば天体を自動で追尾でき、天体写真の撮影に向いています。
→ くわしく読む- アイピース(接眼レンズ)
望遠鏡の像を目で見るために使う、接眼部に取り付けるレンズです。交換することで倍率を変えることができ、焦点距離が短いアイピースほど高倍率になります。複数のアイピースを揃えることで、月・惑星用の高倍率と星団・星雲用の低倍率を使い分けられます。
- 正立像/倒立像
望遠鏡で見える像の向きのことです。地上の景色と同じ向きに見える「正立像」と、上下左右が逆になる「倒立像」があり、天体観測用の望遠鏡は光学系がシンプルな倒立像のことが多いです。地上の景色も見たい場合は、正立プリズムなどのオプションで正立像に変換できます。
- ファインダー
望遠鏡本体に取り付ける、見たい天体を素早く導入するための小型の照準器です。主望遠鏡は倍率が高く視野が狭いため天体を直接探すのが難しく、視野の広いファインダーでおおよその位置を合わせてから主望遠鏡に切り替えるのが基本的な使い方です。
- 双眼鏡個別記事
両目でのぞく、持ち運びやすい観測機材です。視野が広く星座や天の川を探しやすいため、観望の入門機材としてもおすすめです。
→ くわしく読む- 星座早見盤個別記事
見たい日時に合わせて円盤を回すことで、その時刻に見える星座の位置がわかる道具です。天体観望を始める際の定番アイテムです。
使い方:見たい日時に合わせて円盤を回すと、その時刻に見える星座の位置が一目でわかります。方角を確認しながら夜空にかざして使うのがコツで、実際の空と見比べる際は、盤の縁に書かれた方角(東西南北)を、自分が向いている方向に合わせるのがポイントです。
→ くわしく読む- F値(口径比)
望遠鏡の焦点距離を口径で割った数値です。数値が小さいほど「明るい」光学系とされ、同じ露光時間でもより多くの光を集められるため、写真撮影の際の目安になります。F値が小さい(明るい)望遠鏡は、暗い星雲・銀河の撮影に向いています。
- 分解能
望遠鏡が近接する2つの点を、離れた2点として見分けられる能力です。口径が大きいほど分解能は高くなり、月のクレーターや惑星の模様、近接した二重星など細かい模様まで見分けやすくなります。大気の状態(シーイング)にも大きく左右されます。
- 極限等級
望遠鏡で見ることができる、最も暗い天体の明るさの限界を示す数値です。口径が大きいほど、より暗い(等級の数字が大きい)天体まで見えるようになります。実際に見える暗さは望遠鏡の性能だけでなく、観測地の光害の程度にも大きく左右されます。
- 集光力
望遠鏡がどれだけ多くの光を集められるかを示す指標です。口径が大きいほど集光力は高くなり、暗い天体も明るく見えるようになります。肉眼(瞳孔径約7mm)と比べた集光力の倍率で表されることも多く、口径70mmの望遠鏡は肉眼の約100倍もの光を集められます。
- カタディオプトリック式
レンズと鏡を組み合わせて光を集める方式の望遠鏡です。シュミットカセグレインやマクストフカセグレインなどの種類があり、屈折式と反射式の長所を兼ね備え、光路を折り返すことで比較的コンパクトな設計が可能です。焦点距離が長くなりやすいため、月・惑星の高倍率観察や天体写真で人気があります。
- アクロマート
2種類のレンズを組み合わせて、色収差(色のにじみ)を軽減した屈折望遠鏡のレンズ構成です。入門〜中級モデルで広く採用されており、比較的安価に色収差を抑えた鮮明な像を得られますが、明るい天体の縁にわずかな青紫のにじみが残ることがあります。
- アポクロマート
3種類以上のレンズや特殊な光学ガラス(特殊低分散ガラスなど)を使い、色収差(色のにじみ)をさらに高いレベルで補正したレンズ構成です。アクロマートより高価ですが、天体写真でもにじみの少ないシャープな像が得られるため、上級者や天体写真愛好家に好まれます。
- ドイツ式赤道儀
赤道儀(星の動きを追いかける架台)の代表的な形式のひとつです。鏡筒と反対側にバランスウェイトを取り付けて釣り合いを取る構造が特徴で、望遠鏡が子午線(真南を通る線)をまたぐときに鏡筒を反転させる操作が必要になる点が独特です。
- 自動導入(GOTO)
見たい天体の名前を入力するだけで、モーターが自動で望遠鏡をその方向に向けてくれる機能です。天体の位置を自分で探す手間を省けるため、星座や星の位置に詳しくない初心者でも数千〜数万個の天体を手軽に楽しめますが、使用前に基準星を使った初期設定(アライメント)が必要です。
- アイレリーフ
アイピース(接眼レンズ)をのぞくときに、目とレンズの間に確保できる適切な距離です。メガネをかけたまま観測する場合は、この数値が大きい(15mm以上が目安)アイピースが便利で、逆にアイレリーフが短すぎるとメガネ使用時に視野の端が見えにくくなります。
- 視野角
アイピース(接眼レンズ)をのぞいたときに見える範囲の広さです。視野角が広いほど、一度に見渡せる星空の範囲が広くなり、動いていく天体(自動追尾なしの場合)を視野に留めておきやすくなります。星団や星雲など広がった天体の観察で重視されるポイントです。
- 見掛視界(見かけ視界)
アイピース(接眼レンズ)そのものの見え方の広さを示す仕様値です。「AFOV(Apparent Field of View)」とも呼ばれ、カタログや箱に「見かけ視界68°」のように表記されます。実際に夜空で見える範囲(実視界、視野角に近い内容)とは別の指標で、実視界はおおよそ「見掛視界 ÷ 倍率」で決まります。見掛視界が広いアイピースほど、視野いっぱいに星空が広がる没入感のある見え方になります。
- 天頂プリズム
望遠鏡を天頂(真上)付近に向けたときに、無理な姿勢でのぞかなくても済むように光路を90度前後曲げる部品です。屈折式やカタディオプトリック式の望遠鏡でよく使われ、楽な姿勢で観測できるようになる一方、像が左右反転して見える点には注意が必要です。
- コリメート撮影
スマートフォンなどのカメラを、望遠鏡のアイピース(接眼レンズ)越しにかざして撮影する方法です。専用のスマホホルダーがあれば手軽に始められ、月のクレーターなど明るい天体であれば十分きれいに撮影できる、天体撮影の入門手法です。
- 直焦点撮影
望遠鏡自体を大きな交換レンズのように使い、アイピースを介さずカメラを直接取り付けて撮影する方法です。望遠鏡本来の焦点距離をそのまま活かせるため、コリメート撮影よりも本格的な天体写真が撮影できますが、専用のマウントアダプターや赤道儀による追尾が必要になります。
- Barlowレンズ(バローレンズ)
アイピース(接眼レンズ)と組み合わせて使う補助レンズで、望遠鏡の倍率を2倍・3倍などに高めることができます。手持ちのアイピースの本数を増やさずに倍率のバリエーションを増やせる、コストパフォーマンスの良いアクセサリーです。
- 光害カットフィルター
街灯りなどの人工光(光害)による特定の波長の影響を軽減し、星雲などの見え方やコントラストを改善するフィルターです。すべての光害を除去できるわけではありませんが、都市部での観測や撮影で効果を発揮しやすいアイテムです。
- 微動ハンドル
望遠鏡の向きをわずかに、細かく調整するためのハンドルです。目標の天体を視野の中心に微調整するときに使い、経緯台・赤道儀どちらにも搭載されていることが多い基本的な操作パーツです。
- 対物レンズ
望遠鏡の先端(対物側)に取り付けられた、光を最初に集めるレンズです。屈折望遠鏡において性能を左右する最も重要な部品で、レンズの品質・コーティング・構成(アクロマートかアポクロマートか)によって見え方が大きく変わります。
観測ハウツー
4語シーイングや光害など、実際に観測するときに知っておきたい実践用語です。
- シーイング
大気の揺らぎによって、天体の像がどれくらい安定して見えるかを示す言葉です。シーイングが良い夜ほど、天体をくっきりと高倍率で観測でき、逆にシーイングが悪いと像がゆらゆらとにじんで見えます。上空の気流が安定した、風の弱い晴れた夜がシーイングの良い条件とされます。
- 光害
街灯りなどの人工光が夜空を明るくし、星や天体を見えにくくしてしまう現象です。都市部から離れた場所ほど光害の影響が少なく、天の川や暗い星雲の観望に適しています。日本国内でも光害の少ない「星空保護区」に認定された地域があり、遠征先として人気です。
- 南中
天体が真南の空を通過し、その日でいちばん高い位置に来ることです。高度が高いほど大気の影響を受けにくくなるため、天体を観測しやすいタイミングの目安として使われます。天体望遠鏡アプリなどで事前に南中時刻を調べておくと観望計画が立てやすくなります。
- ZHR(天頂出現数)個別記事
流星群を観測する際の活発さを表す指標で、放射点が天頂にあり、肉眼で6.5等星まで見える理想的な条件のもとで1時間に見えるはずの流れ星の理論上の数のことです。実際の観測地では、この数値より少なくなるのが普通です。
→ くわしく読む
宇宙開発・探査
1語はやぶさ2など、ニュースで話題になった宇宙探査ミッションの用語です。
- はやぶさ2
JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発した小惑星探査機です。2014年に打ち上げられ、小惑星「リュウグウ」に着陸してサンプルを採取、2020年に地球へ帰還させることに成功しました。人工的にクレーターを作って地下物質を採取するなど、世界初の試みを複数成功させたことでも大きな話題になりました。現在は別の小惑星に向けた延長ミッションが進行中です。

画像提供:JAXA、東大など
・用語は「見る対象(基礎知識→太陽系→星座→星の一生→最先端トピック)」→「見るための道具(機材)」→「見る方法(ハウツー)」→「関連の探査ニュース」の順に並んでいます。
・画像はNASAが提供するパブリックドメイン画像・CC BY 4.0画像を使用しています。






























