夜空を見上げて、いちばん身近な「衛星」といえば月です。でも、衛星は月だけではありません。惑星のまわりには、数えきれないほどの衛星が回っています。
衛星とは? ― 惑星のまわりを回る天体
衛星は、惑星のまわりを回る天体のことです。地球の衛星は月ひとつですが、木星や土星には、とてもたくさんの衛星があります。確認されている数は観測の進歩とともに増えていて、新しく見つかるたびに数が更新されています。
惑星のうち、水星と金星には衛星がなく、火星には小さな2つの衛星(フォボスとダイモス)があります。
「天然の衛星」と「人工衛星」
衛星には、月のように自然にできた「天然衛星」と、人間がロケットで打ち上げた「人工衛星」があります。
人工衛星の代表が、国際宇宙ステーション(ISS)です。日の出前や日没後の空を、明るい星のように、すっと横切っていくのが見えることがあります。惑星や恒星と違って、数分で空を通り過ぎていくのが見分けるポイントです。
個性ゆたかな衛星たち
太陽系の衛星には、それぞれ個性があります。
- イオ(木星):火山活動が活発な衛星として知られています。
- エウロパ(木星):氷の下に海があると考えられていて、生命の可能性を探る研究の対象です。
- タイタン(土星):土星最大の衛星で、厚い大気を持っています。
- エンケラドス(土星):氷の粒を宇宙に噴き出していることが探査機の観測でわかっています。
衛星を観察するコツ
木星のガリレオ衛星(イオ・エウロパ・ガニメデ・カリスト)は、双眼鏡でも、木星のそばの小さな点として見えることがあります。数時間から数日で位置が入れ替わるので、1週間ほど続けて観察すると、衛星が木星のまわりを回っていることを実感できます。
観察のコツは、手ブレを抑えることです。双眼鏡は壁や柵に腕を固定するか、三脚を使いましょう。
衛星についてのよくある疑問
Q. 月は「衛星」とは違うのですか?
月は、地球の衛星です。ふだんは固有名で「月」と呼びますが、ほかの惑星の衛星を指して「木星の月」と呼ぶこともあります。
Q. 衛星はなぜ惑星に落ちないのですか?
衛星は惑星の重力で引っ張られながら、横向きにも進んでいるため、落ち続けながら回る軌道になっています。
Q. 衛星の数が増えるのはなぜですか?
望遠鏡や探査機の性能が上がり、これまで見えなかった小さな衛星を見つけられるようになったためです。
夜空の「回る天体」に目を向けてみよう
月は地球のただひとつの天然の衛星ですが、人工衛星まで含めれば、夜空にはほかにも回り続けている天体がたくさんあります。いつもの観察に、「いま見えているのは何のまわりを回るものか」という視点を加えてみてください。

