ブラックホール

光さえ抜け出せない、真っ暗な天体。ブラックホールは長いあいだ、理論の中の存在でしたが、いまでは、その「影」を見ることができるようになりました。

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ブラックホールとは? ― 「出口のない境界」をもつ天体

ブラックホールは、重力がとても強いために、一定の境界(事象の地平線)の内側へ入ると、光さえ出てこられなくなる天体です。光が出てこないので、ブラックホールそのものは見えません。

ブラックホールというと「なんでも吸い込む掃除機」のように思われがちですが、それは誤解です。たとえば、太陽が同じ質量のブラックホールになったとしても、地球はこれまでどおり太陽のまわりを回り続けます。境界の近くまで近づかなければ、重力は普通の天体と同じように働きます。

どうやって「見る」のか

ブラックホールは光を出さないため、まわりの様子から存在を探します。

  • まわりのガスの光:ブラックホールに落ち込むガスは、高温になって強く光ります。この光の輪郭の中に、暗い「影」が見えます。
  • 周囲の星の動き:星が何かの重力を受けて高速で動いていれば、そこに重い見えない天体がある証拠になります。

2019年には、国際プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」が、おとめ座の銀河M87の中心にあるブラックホールの影をはじめて撮影しました。2022年には、私たちの天の川銀河の中心にあるブラックホール(いて座A*)の撮影にも成功しています。いて座A*の質量は、太陽のおよそ400万倍とされています。

ブラックホールはどうやってできる?

太陽よりずっと重い星が、一生の終わりに超新星爆発を起こしたあと、中心部がつぶれてブラックホールになることがあります。また、多くの銀河の中心には、太陽の数百万倍から数十億倍もの質量をもつ「超大質量ブラックホール」があると考えられています。

星空ファンにとってのブラックホール

ブラックホールそのものは、アマチュアの望遠鏡では見えません。それでも、星空を見上げながらブラックホールに思いをはせることはできます。たとえば、天の川の中心方向(いて座)は、夏の夜、南の空にあります。その方向にいて座A*があると思って眺めると、いつもの夜空が少し違って見えるはずです。

ブラックホールについてのよくある疑問

Q. ブラックホールに吸い込まれたら、どうなりますか?

強い重力の差で、体が引きのばされると考えられていますが、実際に確かめることはできません。

Q. 地球はブラックホールに飲み込まれませんか?

太陽系の近くには、飲み込まれるような距離にブラックホールは見つかっていません。

Q. ブラックホールは永遠に存在するのですか?

理論的には、とても長い時間をかけて小さくなると考えられていますが、観測で確かめられてはいません。

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この記事を書いた人

はじめまして、星空ログ編集部です。「星空をもっと身近に」を合言葉に、初心者向けの望遠鏡選びといった実用的な情報から、知って得する天体雑学まで、宇宙にまつわるさまざまなコンテンツをお届けしています。日々刻々と変わる夜空の魅力を、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。

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