「あの星は一等星だよ」……なんとなく聞いたことはあっても、「一等星って結局なに?」と聞かれると答えにつまってしまう人は多いはずです。星の明るさをあらわす「等級(とうきゅう)」には、じつは知っておくと面白いルールがいくつもあります。数字が小さいほど明るい、マイナスの等級もある、そして「1等星は6等星の100倍明るい」。この記事では、星の明るさの見方=等級の仕組みを、初心者の方にもわかるようにやさしく解説します。読み終えると、星空の「明るさ」を一段深く楽しめるようになります。
「一等星」とは、いちばん明るいグループの星

一等星とは、夜空でとくに明るく見える星のグループのことです。星の明るさは「等級」という数字であらわされ、明るい星ほど数字が小さくなります。もっとも明るいクラスが1等星、肉眼でぎりぎり見えるくらいの暗い星が6等星です。つまり「一等星」は、数ある星の中でも最も明るく、街あかりのある場所でも見つけやすい、星空の主役たちなのです。

数字が小さいほど明るい、というルール

等級のいちばんのポイントは、「数字が小さいほど明るい」という点です。1等星より6等星のほうが暗い、という関係になります。これは、昔の人が「いちばん明るい星たちを1等、やっと見える星たちを6等」と順番づけたことに由来します。数字が大きくなるほど暗くなる……ここだけ最初に覚えておくと、あとの話がすんなり理解できます。
「1等星は6等星の100倍明るい」の意味

等級が5つ変わると、明るさはちょうど100倍変わるように決められています。つまり、1等星は6等星の100倍も明るいのです。1等級の差は約2.5倍の明るさの違いにあたります。数字の見た目は「1」と「6」で5しか違いませんが、実際の明るさはケタ違い。等級は、明るさの「かけ算」を、あつかいやすい数字に置きかえた仕組みだといえます。
| 天体 | だいたいの等級 |
|---|---|
| 太陽 | 約 −27 |
| 満月 | 約 −13 |
| 金星(最も明るいとき) | 約 −4 |
| おおいぬ座シリウス(全天一明るい恒星) | 約 −1.5 |
| 一等星 | 1 前後 |
| 肉眼で見える限界 | 約 6 |
マイナスの等級もある

1等星よりさらに明るい天体には、マイナスの等級がつきます。上の表のように、全天でいちばん明るい恒星シリウスは約−1.5等、明るいときの金星は約−4等、満月は約−13等、そして太陽はなんと約−27等です。「明るすぎるものはマイナス」と考えると、数字の並びがイメージしやすくなります。等級は、いちばん明るい太陽から、やっと見える星まで、ひとつの物差しで測れる便利な仕組みなのです。
よくある質問(FAQ)
Q. 一等星は全部でいくつありますか?
全天で「1等星」と呼ばれる明るい星は、21個あるとされています。冬のオリオン座のベテルギウスやリゲル、おおいぬ座のシリウスなどが代表例です。街あかりのある場所でも見つけやすいので、星座さがしの目印になります。
Q. 星の「明るさ」と「大きさ」は同じ意味ですか?
いいえ、別のものです。等級はあくまで「地球から見た明るさ」で、星そのものの大きさとは異なります。とても明るく見える星でも、実際は地球に近いだけということもあります。逆に、本当は巨大で明るい星でも、遠くにあれば暗く見えます。明るさと色の関係については、星の色の記事もあわせてご覧ください。
まとめ:数字が小さいほど明るい、それが等級のルール
一等星とは、夜空でいちばん明るいグループの星のこと。星の明るさは「等級」であらわし、数字が小さいほど明るく、1等星は6等星の100倍も明るいのが基本ルールです。太陽や金星のように、とくに明るい天体にはマイナスの等級がつきます。次に星空を見上げるときは、「これは何等星くらいかな?」と明るさに注目してみると、いつもの星がぐっと立体的に見えてくるはずです。

