へびつかい座 — 死者すら蘇らせた、名医アスクレピオスの星座

へびつかい座アイキャッチ
目次

1. 星座名・学名・略符・読み方

へびつかい座/学名:Ophiuchus/略符:Oph/読み方:へびつかいざ

2. 見つけ方

さそり座の頭上に、将棋の駒のような五角形の星の並びを探すと、へびつかい座が見つかります。頂点にあたる2等星ラスアルハゲが目印で、その両脇には東西に長く伸びるへび座(頭の部分と尾の部分に分かれる、へびつかい座に抱えられたヘビの姿)が寄り添っています。

へびつかい座星図

3. 観測に適した季節・時間帯

見ごろは7月ごろです。21時ごろに南の空高くに見えます。

4. 日本からの見え方

見える(日本全国)。天頂に近い高い空に見えるため、観測しやすい星座です。

5. 神話・由来

へびつかい座のモデルは、ギリシャ神話に登場する名医アスクレピオスです。太陽神アポロンとテッサリアの王女コロニスの間に生まれたアスクレピオスは、ケンタウルス族の賢者ケイローンのもとで医術を学び、やがて死者すらも蘇らせるほどの腕を持つようになりました。女神アテナから授かったゴルゴンの血には、生かす力と殺す力の両方が宿っていたとも言われ、アスクレピオスはその力を治療に役立てたとされています。しかし、死者を蘇らせることは冥界の秩序を乱す行為として大神ゼウスの怒りを買い、雷霆によって命を落としてしまいます。ゼウスはアスクレピオスの功績を惜しみ、彼が手にしていたヘビとともに星座として天に上げたと伝えられています。ヘビは脱皮を繰り返すことから、古くから再生や医術の象徴とされてきました。

6. 含まれる代表的な天体

α星のラスアルハゲは、アラビア語で「へび使いの頭」を意味する2等星です。へびつかい座には、M10・M12をはじめとする球状星団が数多く分布しており、双眼鏡や小型望遠鏡で見比べる楽しみがあります。

7. 豆知識・トリビア

へびつかい座は、黄道十二星座には数えられていませんが、実は黄道(太陽の通り道)がこの星座の中も通過しています。そのため「13番目の黄道星座」として紹介されることがあり、太陽は11月末から12月中旬ごろ、へびつかい座の方向に位置しています。

8. 観測に便利な機材

双眼鏡があると、へびつかい座に点在するいくつもの球状星団を見比べながら楽しめます。

9. 関連する用語事典項目へのリンク

球状星団/黄道/さそり座/ケンタウルス座

見ごろ早見表

時期時間帯の目安方角・高さ
7月上旬〜中旬21時ごろ南の高い空
8月上旬20時ごろ南〜南西の高い空

※上記は目安です。星の南中時刻は1日あたり約4分ずつ早くなっていくため、年・観測日によって多少ずれます。公開前にプラネタリウムアプリ等の一次情報で照合してください。

へびつかい座アイキャッチ

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

この記事を書いた人

はじめまして、星空ログ編集部です。「星空をもっと身近に」を合言葉に、初心者向けの望遠鏡選びといった実用的な情報から、知って得する天体雑学まで、宇宙にまつわるさまざまなコンテンツをお届けしています。日々刻々と変わる夜空の魅力を、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。

目次