ケンタウルス座 — 太陽系にいちばん近い恒星をもつ、南天の賢者

ケンタウルス座アイキャッチ
目次

1. 星座名・学名・略符・読み方

ケンタウルス座/学名:Centaurus/略符:Cen/読み方:けんたうるすざ

2. 見つけ方

おとめ座の一等星スピカから南へまっすぐたどっていくと、南の低い空に大きく広がるケンタウルス座が見えてきます。隣にはみなみじゅうじ座(南十字星)があり、この2つはセットで語られることが多い星座です。上半身が人間、下半身が馬という半人半馬(ケンタウロス)の姿を表しています。

ケンタウルス座星図

3. 観測に適した季節・時間帯

見ごろは春です。5月中旬〜下旬の21時ごろ、南の低い空に見えます。

4. 日本からの見え方

日本からは、南の低い空にしか見えず、全体を見渡すことはできません。本州から見えるのは上半分ほどで、南へ行くほど見える範囲が広がっていきます。α星のリギル・ケンタウルスやβ星のハダルまで見るには、沖縄や小笠原諸島など、より南の地域に足を延ばす必要があります。

5. 神話・由来

ケンタウルス座のモデルは、古代ギリシャの学者エラトステネスによって、賢者ケイローンとされました。ケイローンは、神アポロンとニンフのフィリラの間に生まれた半人半馬で、乱暴者ぞろいのケンタウロス族の中にあって、医術や音楽、狩猟など、多くの知恵を英雄たちに授けた賢者として知られています。ある日、英雄ヘラクレスが放った矢が誤ってケイローンの足に刺さってしまいます。矢には猛毒を持つ怪物ヒュドラの血が塗られていたため、不死の体を持つケイローンでさえ、癒えることのない深い痛みに苦しみ続けることになりました。彼の死を悼んだ大神ゼウスは、ケイローンの姿を天に上げ、星座にしたと伝えられています。なお、いて座にもケンタウロスをモデルとする説がありますが、賢者ケイローンの物語は、こちらのケンタウルス座により強く結びついています。

6. 含まれる代表的な天体

α星のリギル・ケンタウルスは、視等級マイナス0.27等、太陽系からわずか4.3光年という近さに位置する、太陽系にもっとも近い恒星系の一つです。望遠鏡で見ると、黄色い主星とオレンジ色の伴星からなる連星であることがわかります。β星のハダルも、負けず劣らず明るい1等星です。星座内には、全天でも屈指の規模を誇る球状星団、オメガ星団(NGC 5139)や、2つの銀河が衝突する現場として知られる電波銀河、ケンタウルス座A(NGC 5128)もあります。

7. 豆知識・トリビア

リギル・ケンタウルスのすぐそばには、プロキシマ・ケンタウリという暗い赤色矮星があります。肉眼では見えませんが、地球からの距離はわずか4.2光年しかなく、太陽系にもっとも近い恒星として知られています。

8. 観測に便利な機材

オメガ星団は、空の条件がよければ双眼鏡でもぼんやりとした姿を確認できます。リギル・ケンタウルスが連星であることを確かめるには、小型の天体望遠鏡があるとより楽しめます。

9. 関連する用語事典項目へのリンク

恒星/銀河/光年/星団(散開星団・球状星団)/連星

見ごろ早見表

時期時間帯の目安方角・高さ
5月上旬〜中旬21時ごろ南の低い空
5月下旬〜6月上旬20時ごろ南の低い空

※上記は目安です。星の南中時刻は1日あたり約4分ずつ早くなっていくため、年・観測日によって多少ずれます。公開前にプラネタリウムアプリ等の一次情報で照合してください。

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この記事を書いた人

はじめまして、星空ログ編集部です。「星空をもっと身近に」を合言葉に、初心者向けの望遠鏡選びといった実用的な情報から、知って得する天体雑学まで、宇宙にまつわるさまざまなコンテンツをお届けしています。日々刻々と変わる夜空の魅力を、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。

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