赤道儀

星は、地球が自転しているために、1時間でもかなり動きます。この動きを、機械の力で追いかけるための道具が赤道儀です。

目次

赤道儀のしくみ ― 地球の自転を打ち消す

赤道儀は、回転軸(極軸)を地球の自転軸と平行に合わせて設置します。そのうえで、この1本の軸を、地球の自転と同じ速さで逆向きに回すと、星が視野の中でほとんど止まって見えます。

たとえるなら、動く電車の中で、窓の外のものを見失わないように、首を回して追いかけるようなものです。赤道儀は、その追いかけ方を、モーターで正確に行ってくれます。

経緯台とのちがい

経緯台は、上下と左右の2つの軸を動かすので、星を追いかけ続けるには、両方を少しずつ動かす必要があります。赤道儀は、極軸のたった1本を回すだけでよく、長時間の追尾に向いています。

  • 経緯台:操作が直感的で、初心者や、気軽に観察したい人向け。
  • 赤道儀:追尾ができるので、長時間露光の天体写真や、高倍率での長時間観察に向く。

使いこなす鍵は「極軸合わせ」

赤道儀を正しく動かすには、使う前に極軸を天の北極(北半球では北極星のすぐ近く)へ向ける「極軸合わせ」が必要です。この合わせ方がずれていると、追尾しても星が少しずつ南北方向へ流れてしまいます。

極軸望遠鏡という小さな望遠鏡を使って合わせる方法が一般的です。最初は時間がかかりますが、慣れると数分でできるようになります。

初心者が気をつけたいこと

  • バランス調整:望遠鏡が重く、かたよっていると、モーターに負担がかかります。付属のバランスウェイトで、軸の左右のつりあいを取りましょう。
  • 三脚の安定:赤道儀は構造がやや複雑で、重いものを載せます。しっかりした三脚を使いましょう。
  • まず経緯台で慣れる:最初は経緯台で星空に慣れてから、天体写真に興味が出たときに赤道儀を検討する方法もあります。

赤道儀についてのよくある疑問

Q. 赤道儀があれば、すぐきれいな天体写真が撮れますか?

極軸合わせが正確にできて、はじめて追尾が生きます。さらに追尾のズレを補う「オートガイド」を併用する方法もあります。

Q. 赤道儀は北半球でしか使えませんか?

南半球でも使えますが、極軸を向ける先が、天の南極になります。

Q. 小さくて軽い赤道儀はありますか?

カメラ用に、軽くて持ち運びしやすい小型の赤道儀(ポータブル赤道儀)もあります。

焦らず慣れていこう

赤道儀は、慣れるまでは扱いが難しく感じられる道具です。ただ、仕組みを理解してから使うと、星が視野に止まって見える面白さがあります。最初は昼間に、組み立てと方向合わせの練習をしておくと安心です。

関連記事

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

この記事を書いた人

はじめまして、星空ログ編集部です。「星空をもっと身近に」を合言葉に、初心者向けの望遠鏡選びといった実用的な情報から、知って得する天体雑学まで、宇宙にまつわるさまざまなコンテンツをお届けしています。日々刻々と変わる夜空の魅力を、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。

目次